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弁護士法人心 厚木法律事務所

交通事故の被害者はいくらの慰謝料を受け取れるか

  • 文責:所長 弁護士 堤信一郎
  • 最終更新日:2025年10月17日

1 慰謝料とは

慰謝料は、被害者に生じた精神的損害(苦痛)を補填するものです。

実務では、ある程度統一的に処理するため基準額が決められています。

いくらの慰謝料を受け取れるかは、大枠として、自賠責基準、任意保険基準、弁護士基準によって決まっていきます。

2 自賠責基準

自賠責基準とは、自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払基準に定められています。

1日あたり4300円の慰謝料となります。

実通院日数の2倍と総治療期間のどちらか短い方の日数分が認められます。

総治療期間が50日で、通院日数が20日だとすると、50日>20日×2=40日で、慰謝料が4300円×40日=17万2000円となります。

もっとも、傷害のみの場合、自賠責保険は、治療費、通院交通費、休業損害、慰謝料を合わせて120万円までしか払われないことに注意が必要です。

3 任意保険基準

任意保険基準による慰謝料額は公表されていないため、被害者がいくらの慰謝料を受け取れるかはわかりません。

傷害の場合、治療費等を含む120万円の範囲内においては、自賠責基準によって算定される損害額を下回る賠償額を提示することはできないため、通常は自賠責基準を下回ることはありません。

もっとも、治療費等が120万円を超えた場合、自賠責基準を下回る慰謝料を提示することは可能です。

4 弁護士基準

弁護士基準は、民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準という本に掲載されているものを指します。

上記の総治療期間50日、通院日数20日で考えると、むち打ちで通院した場合は慰謝料が30万3333円になります。

もっとも、傷害の程度によっては基準となる金額が大きくなります。

5 まとめ

任意保険基準と弁護士基準では過失割合が考慮されるため、自賠責基準の方が、慰謝料が高くなる場合もあります。

保険会社から慰謝料の提示が来た場合、妥当な金額であるかは弁護士に相談するのが良いと思います。

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